相続登記を放置をしていることで発生する危険

相続放棄を放置したことにより、複雑となってしまう一例です。図は、事件の概要のイメージ図です。

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相続関係図1.jpg

 

事件の概要

 Xは平成8年1月1日に亡くなりました。Xの主な資産は、自宅の土地と建物、その他預金がありました。


 Xの土地と建物には、現在AとBのその家族が住んでいます。

 Xが亡くなってから四十九日の法要の後で、相続人であるA・B・Y間で遺産に分け方について話をしました。

 話し合いの結果、預金については、Yが相続することになり、自宅の土地と建物は、現在住んでいるBが相続することに決まりました。
 預金については、最寄の銀行に出向き、銀行員の指示された書類を提出して名義を変えることができましたが、土地建物は、相続登記の手続きをしていませんでした。

 その後、Yが平成10年9月9日に亡くなりました。その後、Yの相続人のZが平成18年6月6日に亡くなりました。

 平成19年12月にBは、古くなってきた家を建て直すことにし、銀行から住宅ローンの融資を受けようとしたところ、土地の名義がXのままなので、Bの名義に相続登記をしなければならないといわれました。
 しかし、Xの相続人は、A・B・Yでしたが、Yが既になくなっているため、この相続人であるC・D・Zが相続人でありますが、更にZが平成18年6月6日に亡くなっています。
 そのため、Xの最終の相続人は、A・B・C・D・E・Fとなります。

 Bはその相続人全ての人に説明した上で印鑑をいただかなくてはなりません。
 また、Fは未成年者であるため、遺産分割協議書の印鑑を押すことができません。そのため、家庭裁判所に特別代理人を選任しなければなりません。
 Eは遠方に住んでいるため、ほとんど会ったことがないので、話の内容を理解して印鑑をもらえるかどうか不明です。また、Eは、相続人ですから相続分を請求する権利もあります。

 そのため、例えばEが、「四十九日法要のことは自分には知らないから法定相続分の権利を主張する」というようなことがあれば、その権利について話し合い、それがまとまらなければ遺産分割調停といった裁判所の手続きを踏む必要が出てきます。
 こうなってからでは、費用と時間と精神的負担がとても大きくなってしまします。
 
 Xが亡くなってからの四十九日の法要の後に相続登記手続きを行っていれば、当時の相続人はA・B・Yでした。そのときに話がついてたので、印鑑もスムーズにもらえることと思います。

 上記のように、相続登記を怠っている時間が長ければ長いほど疎遠となってしまった相続人から印鑑をもらうことが困難となり、相手に権利を主張されれば、相続争いへと発展していきます。
 そのため、これらの事態を未然に防ぐために故人が亡くなってからすぐに相続登記の手続きをして名義を変更をする必要があります。


 当事務所では、現実にこれらの問題でお悩みの方を全力でサポートしていきます。また、残念ながら相続争いになってしまった場合は信頼のおける弁護士をご紹介しますのでご連絡して下さい。